2020年6月30日火曜日

You由You在 舞踏バージョン公開

 




山海塾 石井則仁くんのダンスダイアログプロジェクトのYou由You在の舞踏バージョンがアップされました。
一斉に自粛ムードが広まり、緊急事態宣言も発令されたころの4月あたまに、石井くんから声をかけてもらい、コンテンポラリーバージョンと舞踏バージョンの2本の動画に音をつけた。
まず、最初に着手したのが、舞踏バージョン。
インド音楽で、アラープと言われるシタールの独奏を主軸に踊りに合わせて展開させた。
石井くんの舞踏から深い夜の旋律が浮かんだので、旋律はRaga Malkauns。深夜の厳かなラーガを選んだ。


コンテンポラリーの方は、4年前にAprlでリリースしたRain/Waltzという曲が不思議とハマったので、それにした。
どちらもスマホのスピーカーでは再生できない周波数帯を使っているため、ヘッドホン推奨。

その後は、ひたすらに水面下で作品制作をしているため、自粛中活動といえばこのプロジェクトに参加したくらい。
他にもたくさんの方々が参加されていて、同じ踊りの映像が音が変わることで、動きのフォーカスのされ方が変わっていく。
優れたファシリテーターのもとに、対話型鑑賞の企画をやったら相当面白いだろうとは思う。まさにダンスダイアログ。
石井くんのYou Tubeチャンネルから他の映像も聴き比べられるので、ぜひ聴き比べてその感じ方の違いを味わってみてほしい。







2020年6月29日月曜日

映画 プリズンサークルを観て



昨日、表題の映画を観た。
島根あさひ社会復帰促進センターという名の刑務所で
受刑者たちがTCと呼ばれる対話を通した社会復帰のためのカリキュラムを通して
固く閉ざしていた自分自身の罪と向き合い、そこにある本当の自分自身の気持ちと向き合っていく有様を刑務所内部で撮影したドキュメンタリー。

対話というものの大事さは、アートシーンでの対話型鑑賞や、ダイアログ・イン・ザ・ダークの体験からわかっていたつもりではあったが、本当の意味で対話の持つ力というものを、まざまざと見せつけられ、そこにある葛藤と本心と罪悪感と自責の心と未来への希望。。。あらゆる感情が入り混じった自分の本心と向き合う受刑者たちの心の有様が、生々しくカメラで捉えられていた。

犯してしまった罪は、償わなければならない。

だけど、もしもっとこの世界に芸術が溢れていたら、そもそも罪を犯さずに済んだかもしれない。

そんなことを思った。

2020年6月27日土曜日

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる



先日、オラファー・エリアソンの個展を観に行った。
コロナの騒ぎで開催が延期され、3月に行くつもりが6月になってようやく行けるようになった。
その日は雨の平日ということもあり、そこそこ空いていてゆっくり観れた。

以下、ネタバレも含むので、観に行く予定の方は、ここで閉じてください。





展覧会全体を通して、作品自体の実体性よりも、そこに鑑賞者が介在することによって起こる現象そのものを作品としている展示は、とても自分好みで素晴らしかった。

作品自体に実体がないというのは、例えば霧に映る虹の作品など、通常では触らないように柵が設けてあったりするが、作品自体が触れられるものではないため、柵などない。
あるのは天井に設置された噴霧器とライトだけ。
そこに映る虹も、鑑賞者が動き、見る角度が変われば見えたり見えなかったりする。

とても音楽的な表現だなと思った。

触れられないけど、確かにそこにある現象。
それに見入ってしまう様。

自分は、とにかく単にビジュアルアーツではなく、スペーシャルアーツ(空間芸術)が好きなんだなと。


3つの円形のガラスがゆっくりと回転する展示では、
色の重なり合いで、空間の中に様々な色が現れては消えていく。
ランダムに重なり合う円形の色の動きを見守る展示空間。
時折、全ての円が真横になり、すべて棒状の影のみが壁に映っている瞬間があり、
その時だけ全ての色が無くなった。
何かしらの色があり続ける状態=写真映えのする状態から、色が失われて写真映えしなくなった時に、この瞬間がもっとも映えるな。写真では伝えられないけど。
と思ったりした。勝手に映え画像ありきで拡散されるいまの情報のあり方について考えたりしていた。たぶん、作品の意図とは関係ないけど。

そもそも、作品をどう見るかは鑑賞者の自由なので、そこに絶対的な答えなどない。

"何を読もうと聞かされようと
自分自身の理性が同意したこと以外、何も信じるな"ゴータマ・シッダールタ


昔から、ずっとそれでしかない。
これは、全てのことに言えると思う。
専門家しかものが言えない世の中なんていいわけない。




2020年6月19日金曜日

You由You在



山海塾の石井則仁くんの企画で、"You由You在"というダンスダイアログプロジェクトに参加しています。
石井君の踊りの映像に、音をつけるという企画。
参加アーティストは、ミュージシャンや役者さんなど、様々な方々とのこと。

同じ映像の踊りが、添えられる音の違いで、その動きの印象のポイントが変化する。
新しい対話を産むような企画だなあと。

4月頭に、こういう企画をやりたいんだけどと、声をかけてもらい、
ライブも無いので暇していた田中は、1日で2本の映像に音を添えてすぐ返信しました。
我ながら、リアクション早すぎ 苦笑

そんなことも忘れかけていた6月、いよいよ公開が始まったようです。
日々、違う方々の音が添えられてアップされています。

NI Butoh channel/ 石井則仁 舞踏 チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCsX-2IPDnx2NrWw38VGFYCw


美術界でよく行われる、対話型鑑賞みたいに、
この映像群で対話できたら面白いなと思ったりします。
そういった場をこれをきっかけに作ったりできたら、面白くなるかもな。




2020年6月13日土曜日

リスニングインフラ

ライブの開催が難しくなった昨今。
配信等で演奏を届けるという方もたくさんいるが、
自分は配信という手段を躊躇している。

理由はいくつかあるが、
もっとも重要な理由は、音楽をきちんと再生されないからだ。

通常のライブでは、音響も含めてお客さんのもとにどうやって音楽表現を届けるかまでを全て準備する。
楽器だけでなく、マイクやプリアンプ、ケーブルミキサーやアンプなど、
お店の設備がある場合、無い場合含め、前もって色々準備をして本番を迎える。
スピーカーまで含めて、もっと言えば空間まで含めて、全てが楽器という見方もある。

そういった意味で、オンラインではどうしても、最終的なリスニングの環境をお客さんであるリスナーに委ねざるを得ない。
これは、音楽表現をするという意味においては、かなり絶望的な状況ではある。

なんにせよ、ひとまずはインフラの状況を把握しておく必要があると思い、
ツイッターの投票機能を使って、アンケート調査を行なっている。
ご協力いただけたら幸いです。


2020年6月7日日曜日

リローンチ

webサイトをリローンチしました。

https://www.yugotanaka.com

今作ってる作品もこちらで情報アップしていきます。
よろしくお願いします。