2015年12月6日日曜日

借景

日本の造園技法に借景というものがある。
文字の通りだが、庭の奥に見える山や海などの風景を含めた(借りた)
庭つくりの手法の事。




シタールを演奏している時、
この借景という考え方がとても近い。
シタールに限った話では無いが、自分も含め周囲を取り囲むすべてのもの、
人、空間、季節、天気、気温、時間、色、香りなどが
影響しあって相互作用を生み、その場所に立ち現れる。
(マリー・シェーファーのサウンドスケープ的な思想に近いけど、風景(背景)があって、それを借景とした時の表現について)
当然、そこには必ずしも観たい景色があるわけでは無い。
実際の風景でも開発などで景観が壊れてしまう問題があったりするわけで。
それに関しては、人によって観たいもの自体が違ってくるので、
何が正解とかではなく、完全に好みの問題になってくるが、
カラフルな色彩よりもミニマルでモノクロームなものの中に色彩を見つけていきたい自分は、完全に枯山水的。
ヨガというより座禅な感じ。

12月17日には、ヒグマ春夫さんの映像を始めとする空間を背景としての
音借景がどんな風に立ち現れるのか。
実験的な要素もかなり含んでいるが、強烈に鮮やかなモノクロが観えることを願う。



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